住宅に限らず建物を設計する上で、建築主の要望とは無関係に風土を活かすと言う考えは、建築士が共有する一つの方法論です。
建築設計にとって、その土地の歴史、伝統、文化、気候、そして周辺環境を考慮することは、ごく一般的に行われる設計行為です。

これに対峙するものとして ハウスメーカーや設計施工で販売する規格住宅、プロトタイプの住宅があります。敷地の形状に制限されるものの、最近では意匠性のある安価な住宅が進出しています。
そこまで敷地や周辺環境を考慮することなく、予算とプログラムが一致すればスピーディーにどこにでも建てられると言うものです。

そこで、それら規格住宅のプロトタイプと設計事務所が個別に設計することの違いが問われることになります。設計事務所にとって予算はもとより、敷地環境、地形を活かす、土地に根ざす、といった風土を読んでの独自のプログラムの提案が重要となります。

狭小と言われる敷地では、閉鎖的にならないようにプライバシーを保ちながら周辺環境を取り込むことや、周辺環境に開く住まいを考えます。余裕のある土地では、敷地を超えて周辺環境に溶け込むようにその可能性をどこまで追求できるか。
携わる敷地に同じものは無いので、その時折の風土に根ざしたプログラムは、携わる建築士の創造力に委ねられます。もちろん、建主の個性を反映させながら。

 何がその居心地の良さを担ってくれるのか?
 建築主がどんな暮らしを想像できるのか?

それらをどれだけリアルにプレゼンする(想像させる)事ができるかが求められます。
ここに設計事務所のアイデンティティー「独自性」があります。
その固有性、独自性を依頼主に理解してもらうことが大前提となります。

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nobu