青木設計事務所の建築ブログ

静岡を拠点に活動する青木設計事務所のブログです。 家づくりをしながら考えていることや実家の井川のことなど 日々を綴ります。

2015年11月

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今夜は清水のライブハウスへ行ってきました。
The BirthdayのLIVEです。

学生時代に大好きだったチバユウスケ(The Birthdayのボーカル)
時を経て間近で見た今日のチバは、あの頃のイメージよりずっとやわらかかったです。
コール&レスポンスでは心の底から楽しそうにしていたし(笑)、MCで笑いを取りに行っていたし(笑)。当時からは想像できなかった光景でした。
でも、放つエネルギーはあの頃の僕が憧れていたチバユウスケのままでした。

粋の良い若いファンもいっぱい居て、あぁ、ずっとこうやってライブハウスで唄い続けていたんだな、と嬉しくなりました。これからもずっと走り続けて行くんだろうな、と感じることもできました。

僕も、また走ろう、と思います。

あー久しぶりに暴れたから腰が痛いけど(笑)


Ryosuke


 

レーモンド自邸です。
とは言っても、群馬県の実業家井上房一郎氏が親交のあったレーモンドの快諾を得て
原設計通りに復元した井上氏の自邸です。
築70年ほどになりますが、日本の現代住宅そのものであり、その原型がここにあります。


外観はいたってシンプルです。
軽快に流れるシャープで細やかな線は数寄屋建築を彷彿させます。
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内部は屋根勾配なりに豊かなボリュームが与えられ、日本古来の木構造を駆使したおおらかで
自由な柱梁の構成に目を奪われます。
ガラス戸の内側には障子が組み込まれ、吹抜け上のサイドライトの光と共に室内を穏やかに
包み込みます。

日本建築の象徴のひとつとも言える障子を使うことで、異国の建築家がこれほどまでに熟知して
その扱いを思考して空間に深みを与えています。
現在、私達はこの技法をごくあたりまえのように使いますが、
室内に内障子をつかった最初の建築家はレーモンドと思われます。
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和室の内法(うちのりとは基準となる建具の開口高さ)寸法は日本建築の六尺(1800mm)を守り
洋室は異国人の身長に合わせ2000mmのようです。和室の床を小上がりにして全体の内法寸法を揃
えています。これも私達はレーモンドから学んだようです。
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最後の写真はパティオです。
ガラス屋根がかかっており、レーモンド夫妻は時にはここで食事をしたようです。
今では当たり前の光景ですが、その当時はなんとも新鮮な風景であったと思います。
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本日発売の季刊雑誌「ガレージのある家 35」に、青木設計事務所で設計・監理した「廻り庭のある家」が掲載されています。「ふたつのビルトインガレージと周囲の視線が遮られた住まい」が施主様の要望だったので、まさに“ガレージのある家”を考えて設計した建物です。

ここでは、周囲を拒絶する塀で囲むのではなく、建物配置の工夫でプライバシーを守ることができる分棟スタイルの住宅を提案しました。周辺建物の大きさや窓の位置をよく観察したうえで、中庭を囲むようにガレージを含めた大小様々な大きさの棟に分解し、構成しています↓

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「廻り庭のある家」モデル



ガレージに挟まれた門戸を抜けると、正面にテラスが見え、訪問者を迎え入れてくれます。
林立する棟の間隙にはそれぞれ固有の小庭があり、建物を巡りながら趣きの違う庭を楽しむことができます。
たとえばそれは、京都のお寺の回廊を歩いて棟と棟を行き来する体験に近く、生活の中でおのずと内部と外部が混ざり合う豊かな構成です。分棟により建物のボリュームは分散されるため、風通しや日当りも良くなります。 
ふたつのガレージをこの住宅の分棟スタイルに組み込むことで、ガレージと家の新しい共存を実現した住まいになりました。

雑誌の中では写真付きでとても
分かり易く解説してくれています。
是非お手に取って見てみてください。



今日は「yoshino terrace 」吉野町アパートメントの2階駆体のコンクリート打ちです。
心配していた雨も、なんとかもちこたえてくれそうです。

まずは、打設前の水まき。AM8:00
型枠に水をしみこませ、生コンの水分を吸収せずにじっくり硬化させるために必要な作業です。
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これは打設前に生コンの、スランプ(やわらかさ)、空気量、9本の供試体のサンプリング写真です。
仕様書の規定をクリアしているかの確認です。この他に塩分濃度試験も行います。
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いよいよ打設開始です。AM8:30
職人さんの気合いの入ったかけ声や相づちと共に、
「シューシュー」とポンプ車の圧送音、「ブーン、ブーン」とバイブレーターの撹拌音、
そして下の階では、「ゴンゴン」と木ズチで壁型枠をたたく音、時には怒号も飛び交います。
それらは、生コンを壁内の隅々まで満遍なく流し込むために皆が協力して作業している証です。
コンクリート打ちは賑やかなもので、さながらお祭りのようです。
隣近所の皆様にとっては、さぞやうるさい騒音と思いますが、何卒ご勘弁あれ。
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端部の細かいところは、より念入りにコンクリートを流し込みます。
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いよいよ終盤です。
残すところ最終の床スラブのみとなりました。
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最後の床スラブの押えです。
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雨も降らず無事終了。PM2:00
総勢20人ほどの職人さん達のおかげで、2階駆体コンクリート打設が終了しました。
皆さんご苦労さまでした。
残すところあと3回、よろしくお願いします。

夕方5時頃から小雨が降り、コンクリートの硬化に、よい養生となりました。
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nobu


 

今ではほとんど見られなくなった木造建築現場での、
木造軸組工法の継ぎ手(つぎて)と仕口 (しくち)の写真です。

 

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追っかけ大栓継ぎの墨入れの状態です。

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継ぎ手加工が終わり繋いだ状態です。
木と木が追っかけるような仕口は、引っ張られてもそうそう離れることはないでしょう。
「追っかけ」とはうまい命名です。
まだ、2箇所の込み栓の穴が出来ていません。

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大入れ釜継ぎ
オスとメスがしっかり噛み合います。

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上が大入れ釜継ぎの仕上がった状態
下は「蟻継ぎ」と柱を差し込む「ホゾ」がついてあります。
これらの写真は、訓練校に通う生徒さんが造ったものです。
まだまだ素人ですから美しいものではありませんが、
人の手が加わった感があり、また久しぶりに見たせいかちょっと感激しました。

事務所を開設した当時(25年ほど前)は、大工の棟梁が墨入れをしてそれをほかの若い衆が継ぎ手加工をするのが一般的でした。
今ではプレカット工場で機械が加工して現場に搬入され「棟上げ」されます。
若い大工さんのほとんどは、このような継ぎ手を知らないだろうし、もちろん墨入れも継ぎ手加工も出来ないと思います。

ある人が言っていました。
近い将来木造住宅の軸組加工の出来る職人は居なくなるだろうと。
宮大工はしっかりと継承されているようですが、木造住宅の大工の技術はそうではないようです。

職業訓練校では、ずぶの素人にいきなり教えているようです。
訓練生の誰かが、この技術を継承してくれることを望んでいるのかもしれません。



nobu



 

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