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先日地鎮祭を行ったm邸のプレカットの打ち合わせです。

プレカットとは、木造柱梁の仕口を機械が加工することです。
私が事務所を構えたころは、
棟梁が墨入れしてきざみが終わると棟上げという流れでしたが、
いまでは特殊な部分を除き工場で加工されます。

年期の入った大工さんがいる間は良いのですが、
このままでは墨入れきざみのできない職人さんばかりになり、
木造在来建築を造れる真の大工さんはいなくなってしまいます。

合理化と共に職人の技と情熱が消えていく最たる例です。

建築士の製図のCAD化も少し似ているかもしれません。
当時の建築家たちの手描き図面はそれ自体が作品とも言えるくらい、
その気概が十分伝わってきたからです。
手先から生まれる技術とそこに含まれる時間がそう見せてくれたのかもしれません。

デジタルとアナログ
これからの技術者は、その両方を駆使していかなければならないのでしょう。



nobu