映像を使った興味ある個展でした。
テーマは、「建築のそれから/and then」
竣工引渡し後の住宅がどのように使われているか?
各々がどんな暮らしをしているのかを表現したものでした。
引き渡し後の家族の暮らしをテーマにした展示は初めての経験です。
設計に携わる人にとっては、皆が思いながらもそれ以上に突き詰めたことのない共通認識と思います。
その映像の一つ「家と道」は、いくつかのポイントにカメラを設置しての同時撮影で、過去と現在が交互に映し出され一連の同一行動でありながら別次元の映像を見ているような錯覚を覚える作品でした。同じ映像でありながら視点の違いで見える風景がこんなにも違うこと、普段同じ映画を何度見てもその都度新たな発見や、感情が湧き出ることに似たものでした。建築空間にいる自分の視点はただ一つでありながら実際には無数の視点がありその風景も無数にあることを改めて感じました。
もう一つの「孤と弦」は、楕円の平面プランを孤と弦で抜き取ったスキップフロア住宅内部の吹き抜けを上下に移動するカメラを搭載した装置での撮影です。図面だけでは理解しにくい複雑なスキップフロアの断面構成をわかりやすく、そしてそこで繰り広げられる日常の暮らしぶりを視覚化させたものでした。
これらに共通して言えることは、建築に人の動きが入ることで映像は物語になり、展示概要にもあるように設計氏自身が自分の作品と客観的に向き合うことのできることです。
私も御世話になった建主さんのお宅を訪問することがあります。しかし、どのような暮らしぶりかを掘り下げて伺うこともせず通常の挨拶で終わってしまうことがほとんどだったように思います。自分の設計した建物のその後に本気で客観的に向き合うことで、これまでとは違った視点が広がることを知りました。その客観的に向き合うとはどんなことかを自分なりに見つけることから始めなければなりません。
まだまだ修行、修行。
「家と道」

「孤と弦」断面画像


孤と弦で構成された各フロア模型とその吹き抜け内部を移動するカメラ装置

設計当時のスケッチも展示されていました。

明日からお盆休みです。
私たちの事務所は、8/11〜815まで実家の井川で過ごします。
8/16からまた働きます。
よろしくお願いいたします。
nobu
テーマは、「建築のそれから/and then」
竣工引渡し後の住宅がどのように使われているか?
各々がどんな暮らしをしているのかを表現したものでした。
引き渡し後の家族の暮らしをテーマにした展示は初めての経験です。
設計に携わる人にとっては、皆が思いながらもそれ以上に突き詰めたことのない共通認識と思います。
その映像の一つ「家と道」は、いくつかのポイントにカメラを設置しての同時撮影で、過去と現在が交互に映し出され一連の同一行動でありながら別次元の映像を見ているような錯覚を覚える作品でした。同じ映像でありながら視点の違いで見える風景がこんなにも違うこと、普段同じ映画を何度見てもその都度新たな発見や、感情が湧き出ることに似たものでした。建築空間にいる自分の視点はただ一つでありながら実際には無数の視点がありその風景も無数にあることを改めて感じました。
もう一つの「孤と弦」は、楕円の平面プランを孤と弦で抜き取ったスキップフロア住宅内部の吹き抜けを上下に移動するカメラを搭載した装置での撮影です。図面だけでは理解しにくい複雑なスキップフロアの断面構成をわかりやすく、そしてそこで繰り広げられる日常の暮らしぶりを視覚化させたものでした。
これらに共通して言えることは、建築に人の動きが入ることで映像は物語になり、展示概要にもあるように設計氏自身が自分の作品と客観的に向き合うことのできることです。
私も御世話になった建主さんのお宅を訪問することがあります。しかし、どのような暮らしぶりかを掘り下げて伺うこともせず通常の挨拶で終わってしまうことがほとんどだったように思います。自分の設計した建物のその後に本気で客観的に向き合うことで、これまでとは違った視点が広がることを知りました。その客観的に向き合うとはどんなことかを自分なりに見つけることから始めなければなりません。
まだまだ修行、修行。
「家と道」

「孤と弦」断面画像


孤と弦で構成された各フロア模型とその吹き抜け内部を移動するカメラ装置

設計当時のスケッチも展示されていました。

明日からお盆休みです。
私たちの事務所は、8/11〜815まで実家の井川で過ごします。
8/16からまた働きます。
よろしくお願いいたします。
nobu
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