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リノベーションの設計をさせていただいた施主さんに教えていただいた作家、十時孝好さん。
写真は施主さんが所有しているUSAGIの彫刻。
手前のウサギはなんと椅子なんです。
初めて見た時、フォルムも色彩も僕が目指す美の境地だ!と思うほど虜になってしまいました。

そして2月9日(木)〜2月20日(月)
鷹匠にある亀山画廊にて「USAGI  十時孝好展」がやっていることを教えていただき、いってきました!
画廊ではご本人にお会いできて、お話もできて、本当にありがたい時間でした。

生で見た数々のウサギたちは、まるで生きているよう!という感じではなく
とにかく美しかったんです、その存在が。
これはなんなんだろうと思っていたら十時さんが語ってくれました。
「生き物に近づけてはつくらない。近づければ近づけるほど、死に近くなってしまうから」
「だからウサギを作ろうとはしていない。木という素材と対話して、削り、木という素材と呼応して、色付ける。とことん木なんだよ」とおっしゃっていたのが印象的でした(曲解してたらすみません!)
何かっぽいものを作るのではない、と。
それはもしかしたらウサギなのかもしれないし、人間なのかもしれないね、と。

彫刻として重力にどう回答するかも重要、とのことでした。
素材との対話も重力への回答も、建築にも通じるなと思いました。

色への考え方も面白かったです。
最初は赤と向き合って、次に白、今は黒なのだとか。
赤は赤でも金をまぶすと優しくなったり、あえてツヤを出して鉄のように見せたり。
奥深い表現技法を聞いているだけでうっとり。

USAGIの目の話になった時に聞いたのですが、仏像は目の焦点が見る人と合わないように半開きで外向きに開いているそう。言われてみれば確かに!

己にしかできない表現を追求するアーティストのルーツは計り知れないものです。
とても勉強になり、創作意欲が増した1日でした。

期間中、十時さんは13時過ぎくらいからは毎日在廊されるそうですよ^ ^


良介